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 2002.2.22 『三重県の野鳥と傷病野鳥の救護』 獣医師 高橋松人先生の講演
高橋先生は久居市内で動物病院を開業される傍ら、傷ついた野生鳥獣を無償で治療、世話をしておられます
日本野鳥の会・三重県支部副支部長でもある高橋先生は、野鳥観察会や講演会の講師を通じて自然保護、野生生物保護の考えを広められるとともに、自然環境行政への助言もされています

平成13年度の三重県環境功労賞を受賞されました


高橋先生の長年にわたるご尽力に敬意と感謝の意を感じつつ拝聴した




三重県では、およそ320種(亜種も含む)の野鳥が生息している
日本の南北の中間点で、伊勢平野、伊勢湾、太平洋(熊野灘)大阪湾(紀伊水道)、鈴鹿山系、布引山系、台高山系、吉野・大峯山系に囲まれる、非常に恵まれた地形である
ライチョウ以外(笑)、ほとんどの野鳥がみられ、オシドリも太郎生の地上10m以上の樹洞で繁殖しているのも確認している



野鳥の分類
水鳥ーーー水上、水辺(海上、湖・池上)
陸鳥ーーー山、丘、森林、里山、宅地
昼型ーーー水浴び(ねぐら入り前)、砂浴び、日光浴、蟻浴(寄生虫予防)
夜型ーーー採食行動(エサの捕獲)
野鳥の生活
番(つがい)は秋に決まり、営巣は秋からはじめる
子育てーーーオス、メスが交代で行う(時間交代、昼夜交代)、集団でする(ヘルパー)
巣立ちが近いと、親子も声が変わる、フンが小さくなる
野鳥の換羽
年2回、夏羽〜冬羽(換羽 期は肉体的に弱る)
野鳥の食性
全種類それぞれに異なる
  動物性(淡水魚餌、海水魚餌)、植物性
  アマサギの餌付けは、特に難しい



傷病鳥の扱い
巣立ち、渡りの時期に多い
保温する(ペットヒーター等で、40度に保つ
暗くする
傷病鳥への給餌
生卵の黄身をあたえる
サギ類ーーー淡水魚餌(ドジョウなど)を頭からあたえる
ワシ、タカ、フクロウーーー砂肝を強制的にあたえる



復帰できない場合
頭を傾けている
平衡感覚がない
クチバシ。鼻の穴、眼球からの出血
上に飛ぶ力がない
復帰できる場合
スポイトで水を与えて、30〜60分以内に立ち上がったらOK
3日間を限度に放鳥する



給餌のテクニック
ヒナは3分に1回、頻繁にあたえる(羽毛が生えるまで、フンが小さくなるまで)
野生の状態、親鳥の与え方を真似る
(親の口に、ヒナが頭を入れる鳥の場合は、それに近い状態を作ってあたえる)
ゆで卵の黄身、養うす用餌(JA等にある)
耳たぶの固さの五分餌を作る
(すり餌、小松菜、黄身、ミルワーム、小児用ビタミン液をスリ鉢で摺る)



1ヶ月を限度にーーーそれ以上の飼養は、人に慣れてしまう
育てながら野生復帰のための準備運動をさせる
元の場所へ帰すこと(ヒナの場合は、巣の中の兄弟の下に入れる)
鳥の骨折ーーー初期に適切な処置をすれば、2週間程度で治る
獣の骨折ーーー骨折ヶ所以外を止めると、関節が曲らなくなる
農薬中毒ーーー田植え時期に発生



ヒナを拾わないで
日本野鳥の会作成のポスターも参考に
野鳥とのふれあい
放鳥後に帰ってくる鳥もいる
3年もたってから帰ってきたモズがいた
参考図書
『小鳥が元気になる本』(野鳥救急法の手引き)ネイチャーランド社

特に三重県の野生鳥獣について、中でも傷病野鳥の救護のあり方を、具体的に生きたアイガモ(可愛らしかったよ)を使って実演してくださるなど、傷病野鳥救護への熱意のこめられた、すばらしい講演でした